つくりかけのプラモデル
一家に一台、つくりかけのプラモデル。
買いに行く
ふらっと、ヨドバシに足を運ぶ。
なんとなく6階まで、エスカレーターでのぼる。
ちょっと迷って、プラモがあるあたりにつく。
特に目当てがあるわけでもないけれど
プラモがひとつ、目に留まる。
なんかかっこいいな。そう思った。
値札をみる。買える値段だ。
一応、他のも見て回る。でも、頭はそれでいっぱい。
ポイントは貯めて、さっさと帰ることにする。
電車に乗る
なんだか待ちきれなくなって、箱を袋から出してしまう。
箱の横にいろいろ説明がある。とりあえず読む。こういうものだったのか、と思う。
なんだか、楽しくなってにやけてしまう。
家につく
家について、箱を開ける。
部品をざっと出して、とりあえずスプレー塗装をする。
ベランダに新聞紙を敷いて、シューっと。ダマにならないように気をつけながら。
ちょっと待ってから二度塗りをする。こういうのが大事なのだ。
早く乾かないかな、なんて思いながら夕飯を食べる。
組み立てはじめる
乾いた気がするので、組み立てはじめる。
最初のうちは丁寧に説明書を見ながら進める。
組み立て始めて、少し経つ。早く組みあがらないかな。
なんとなくで進めていると、バリと間違えて、部品を切ってしまった。
どうしよう。
とりあえず接着剤を塗りたくってくっつけてみる。
そのまま進める。
でも、やっぱり取れてしまう。
もっと塗ってみる。
部屋中リモネン。
それ自体も、心なしか変形した気がする。
説明書によると、部品を取り寄せることは可能らしい。でも、お金と時間はかかる。
悩ましいなあと思いながら、寝る。
そのあと
たまに、踏みそうになったり、
部屋の片付けをしているときに見かけたり、
懐かしいな、組み立てようかな、なんて思う。
でも、それだけ。
つくりかけなのは、これだけだろうか。
